初めて映った手が、妙に印象に残った。指が長くて、関節の色が少し濃い。自分でも気づかないうちに、あの手が男優の肩に触れる瞬間を探してしまう。背徳の花が咲く、というコピーはどうでもよくて、ただその手の動きに「関係」の兆候を読みたくなる。30歳の…
いち花
最初に釘付けになったのは、リビングの端で義父と二人きりになった時の目線だった。夫が隣室で寝ているはずの時間帯。